レストアとは「元通りにする」こと
自動車におけるレストア(Restore)とは、元通りにするということを指します。
例えば長い年月乗ったことによって経年劣化した自動車のボディを新車と同様のレベルに復元する際には、自動車をレストアすると言います。
レストアができる部位は、車両なら外側から内側、機械部分に至るまでほぼすべてが対象となります。
外回りなら、外装の板金や塗装はもちろんですし、内装ならシート表皮の再現などが含まれます。
機械周りに関しては、エンジンやトランスミッションなどがあげられます。
オーバーホールとは「分解して検査修理する」こと
自動車のオーバーホール(Overhaul)では、まず自動車のパーツや部品を分解します。
洗浄してきれいにした上で検査や分析を行い、修理が必要な場合には修理をし新品と同じレベルもしくはそれ以上の状態に仕上げる作業がオーバーホールと呼ばれます。
自動車の部品には金属が使われていることが多いものです。
これらの金属部品はそれだけ大切に取り扱っていてもどうしても経年劣化しますし、使用すればするほど摩耗や消費してしまいます。
自動車でも、使用年月が長くなればなるほどピストンのクリアランスが大きくなってパワーダウンが起こったり、吸排気バブルのパーツが摩耗消費することによってバルブの振動が起こりやすくなってしまいます。
自動車に使われているパーツの中には、ロータリーエンジンのように定期的に分解して修理が必要な部品もあります。
ロータリーエンジンは、ハウジングと接触することを防ぐためにシールと呼ばれる金属部品で固定されています。
この金属部品は作動室の気密性を高める役割もしていますが、消耗品なので定期的な交換作業が必要となるのです。
このように、オーバーホールは自動車のパーツを分解し、部品を交換したり修理することによって新品同様のレベルに近づけるという作業を呼びます。
レストアとよく似た作業を行うことは多いのですが、オーバーホールとレストアが大きく異なる点は、オーバーホールはエンジンやトランスミッションなど機械系のパーツに作業をするのが一般的なのに対し、レストアはボディの塗装やシートの張替えと言った審美的な部分の作業も含まれているという点です。
自動車メーカーのレストアサービスをしている?
自動車メーカーの中には、ユーザーに少しでも長く乗ってもらうためにレストアのサービスを提供している所があります。
全てのメーカーですべての車種に対してレストアを行っているわけではなく、メーカーごとに対象となる車種やグレードなどが異なります。
例えばニスモならスカイラインGT-RのR32-34がレストアの対象となりますし、マツダでは初代ロードスターのNA型が対象となります。
海外メーカーでは、高級車を数多くラインナップしているフェラーリやポルシェ、メルセデス等のメーカーでレストアサービスを行っています。